【感想】100万回生きたねこ

王様に飼われ
船乗りに飼われ
サーカスで飼われ
泥棒に飼われ
おばあさんに飼われ
少女に飼われ
贅沢だったり
刺激的だったり
甘美だったり
でも
ねこはいつでも飼い主や環境が大嫌い
飼われている
大嫌い
嬉しくもない
悲しくもない
そんな気持ちが、次の“生”へと繋がる
繰り返す不燃焼
しかし
白いねことの出会いで
地味でも充実した生を全うした時―
輪廻転生をテーマに、美しい“生”を問いかける。
大切なものを見失いがちな昨今こそ、大人が読むべき一冊。
※輪廻はインドにおいてサンサーラ(saṃsāra)と呼ばれる。サンサーラとは、生き物が死して後、生前の行為つまりカルマ(karman)の結果、次の多様な生存となって生まれ変わることである。インドの思想では、限りなく生と死を繰り返す輪廻の生存を苦と見、二度と再生を繰り返すことのない解脱を最高の理想する。
Wikipedia【輪廻】より抜粋